短期集中セミナー


開催概要

日本の国際提案を受けて、ISO/IEC JTC 1/SC 34で開発したISO/IEC 23761「電子出版— EPUBアクセシビリティ: EPUB出版物の適合性と発見のための要件」が2021年2月に発行された。現在、一般社団法人 情報処理学会 情報規格調査会においてJIS化の作業を進めている。

障害者が他の人と同じように情報を利用できること(情報アクセシビリティ)を国内外の立法は要求している。それに応えて、EPUB出版物がどこまでアクセシブルかを評価可能にするためこのJIS化を行っている。EPUB>アクセシビリティのJIS化によって、我が国における電子書籍をアクセシブルにするための動きが加速することが期待される。

このセミナーでは、まずEPUBアクセシビリティ仕様を解説したのち、EPUB出版物を検証するワークフローと検証ツール(Ace)について説明する。また、イタリアやアメリカにおけるEPUBアクセシビリティ認証機関について概観し、我が国における認証機関の在り方について検討する。さらに、W3Cにおけるルビの標準化、分かち書き・縦書きの読みやすさについての実験結果報告、日本語に固有な要件のための仕様拡張について説明する。

タイトル ISO/IEC 23761: 2021, EPUB電子書籍のアクセシビリティのJIS化について
開催日時 2022年2月4日(金)13:00 ~ 16:25
開催形態 オンライン(Zoomウェビナー)
主催 一般社団法人 情報処理学会, 一般社団法人 情報処理学会 情報規格調査会
協賛マルチメディアデイジー教科書製作ネットワーク日本DAISYコンソーシアム, 一般社団法人 照明学会, 公益社団法人 日本技術士会, 一般社団法人 電子情報技術産業協会,  一般社団法人 映像情報メディア学会, 一般社団法人 ビジネス機械・情報システム産業協会, 一般社団法人 日本自動認識システム協会, 一般社団法人電気学会, 一般社団法人電子情報通信学会
参加費正会員: 無料, 学生: 無料、一般非会員: 7,000円 (消費税込)*配布資料含

*情報処理学会 個人会員/賛助会員、情報規格調査会 規格賛助員/規格準賛助員、
協賛団体の個人会員は正会員価格となります。社会人学生の方は、正会員または一般非会員の適用です。

一般非会員の方、Peatix による申込みが必要です。
下記参加にについてをご覧ください。
 申込締切 2月2日(水)17:00

【参加について】
  • 一般非会員の方、Peatix による申込みが必要です。
Peatixによる参加申し込みはこちら⇒
お支払方法は、VISA、Master、JCB、AMEX、コンビニ/ATM、がございます。
  • 正会員価格(無料)の方は、下記より直接Zoomウェビナーの事前登録にお進みください。
Zoom Webinar登録はこちら⇒

【参加の流れ】
本イベントでは、Zoomウェビナーにてオンライン開催いたします。
Zoomウェビナー参加の流れに関するマニュアルを掲載いたしました。下記バナーより予めご参照ください。
参加の流れ

【配布資料】
セミナー開催前日(2月3日)午前中まで配布資料をダウンロードいただけるURLとIDそしてパスワードを電子メールにてお送り致します。

【参加証明書】
参加証明書が必要な方は下記よりお申込みください。
参加証明書の申込はこちら⇒

【よくある質問】
 こちら からご参照ください。
【お問い合わせ窓口】
seminar@itscj.ipsj.or.jp


プログラム

プログラム/時間については、変更になる可能性があります。ご了承ください。
コーディネーター/司会:村田 真
13:00-13:10開会挨拶村田 真
SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学、日本DAISYコンソーシアム
13:10-13:50EPUBアクセシビリティJIS原案概要村田 真
SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学、日本DAISYコンソーシアム
13:50-14:10アクセシビリティ検証ツールACE伊藤 俊輔
サイオステクノロジー株式会社、UIHR-SL 日本DAISYコンソーシアム技術委員会
14:10-14:30 EPUBアクセシビリティの認証機関について河村 宏
特定非営利活動法人 支援技術開発機構 副理事長・RI 技術・アクセス国際委員会(ICTA)グローバル委員長
14:30-14:40休憩 
14:40-15:20プリントディスアビリティにも対処できるデジタル時代の日本語レイアウト村田 真
SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学、日本DAISYコンソーシアム
15:20-16:00W3Cにおけるルビの標準化下農 淳司
慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任講師/W3C慶應
16:00-16:20EPUBアクセシビリティJISにおける日本独自附属書とW3Cでの提案予定工藤智行
有限会社サイパック取締役社長
16:20  閉会の挨拶村田 真
SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学、日本DAISYコンソーシアム


プログラム詳細

[13:00 - 13:10]
 開会挨拶 

コーディネータ:村田 真(SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学 政策・メディア研究科特任教授)

【略歴】1982年、京都大学理学部卒業。2006年、筑波大学博士(工学)。現在は、慶應義塾大学政策・メディア研究科特任教授。構造化文書(XML, EPUB, OOXMLなど)の専門家であり、標準化、研究、啓蒙、教育、応用のすべてに偏りなく尽力してきた。最近は、日本語電子書籍のアクセシビリティに従事している。EPUBアクセシビリティJIS原案作成委員会委員長、SC34専門委員会委員長、日本DAISYコンソーシアム技術委員会委員長などを務める。 JEPA電子出版アワード個人特別表彰(2011)、工業標準化事業表彰産業技術環境局長表彰(2008),ソフトウェア学会解説論文賞(2007),情報処理学会業績賞(2006),インターネットコンファレンス '98論文賞(1998)。


 

[13:10 - 13:50]
EPUBアクセシビリティJIS原案概要  

概要:EPUBアクセシビリティ仕様が、どんな目的のため、どんなプロセスで制定されたかを概観する。次に、EPUBアクセシビリティ仕様が電子書籍の流通と制作をどのように変えるのかを説明する。また、WCAGとEPUBアクセシビリティとの関係、今後の拡張・保守についても説明する。
講師:村田 真(SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学 政策・メディア研究科特任教授)
【略歴】
開会挨拶参照


[13:50-14:10]
アクセシビリティ検証ツールACE

概要:EPUB出版物がEPUBアクセシビリティ仕様を満たしているかを検証するためのツールとしてDAISYコンソーシアムはAceを開発し、日本DAISYコンソーシアムはこれを日本語化した。Aceを実際に利用してEPUB出版物を検証し、改良する例を示す。
講師:伊藤 俊輔 (サイオステクノロジー株式会社、UIHR-SL 日本DAISYコンソーシアム技術委員会)
 
【略歴】2004年フィオシスコンサルティング入社(現サイオステクノロジー)入社。 以来、金融情報システムのUI設計、デザイン開発やWebアクセシビリティに従事。 2019年より日本DAISYコンソーシアム技術委員。電子書籍のアクセシビリティ検査について調査を行っている。

[14:10-14:30]
EPUBアクセシビリティの認証機関について

概要:EPUB出版物のアクセシビリティを検証し、アクセシブルであるかどうかの認証を行う機関がイタリヤやアメリカを中心に立ち上がりつつある。それらの認証機関を概説したのち、日本ではどのような形で認証機関を立ち上げるべきか検討する。また国内の法律との関係についても説明する。

講師:河村宏(特定非営利活動法人 支援技術開発機構 副理事長・RI 技術・アクセス国際委員会(ICTA)グローバル委員長)
 【略歴】 
  • 1969年東京大学理学部卒。
  • 1970-1997 年 東京大学総合図書館に勤務。
  • 1996-1997 年 国立身体障害者リハビリテーション センター研究所併任
  • 1970-2003 年 日本障害者リハビリテーション協会
  • 2003-2007 年 国立身体障害者リハビリテーション センター研究所
  • 2007 年-現職
 東京大学総合図書館在職中に国際図書館連盟盲人図書館セクション議長(1990-95年)を務め、デジタル録音図書の国際標準規格としてのDAISY の開発を提唱し国際DAISY コンソーシアムの結成に暫定プロジェクトマネージャーとして参画。以後 DAISY の開発とグローバルな普及に努め、DAISY コンソーシアム会長(2008- 2011)、WAI/W3C 委員、JICA 人間開発部支援委員、障害者放送協議会著作権委員会委員長、国連世界情報社会サミット障害者コーカス・フォーカルポイント(2003-2005)、第 3回国連防災会議障害者グループ・フォーカルポイント(2015)などを務め、2016 年からRI/ICTA グローバル議長。現在、JICA のエジプトおよびエクアドルのプロジェクトで Chief Advisor を務める。


[14:30-14:40]
休憩


[14:40-15:20]
プリントディスアビリティにも対処できるデジタル時代の日本語レイアウト

概要:ディスレクシア(読字障害)などのプリントディスアビリティを抱えた人にとってどんな日本語レイアウトが読みやすいのかを明らかにすることは、電子書籍のアクセシビリティ向上のためにも重要である。読みに困難さがある小学生を対象に,分かち書きや縦書きの読みやすさを視線追跡装置を用いて実験した結果を報告する。

講師:村田 真(SC34専門委員会委員長、慶應義塾大学 政策・メディア研究科特任教授)
 【略歴】開会挨拶参照

[15:20-16:00]
W3Cにおけるルビの標準化

概要:ルビはもっぱらCJKで利用される特殊な状態にあり、かつアクセシビリティ上の課題も多いため、言語固有の事情についての共通認識を構築することが、標準仕様策定において重要となる。W3Cの国際化イニシアティブでは、仕様策定者に対し参照可能な文書の提示や、各言語の有識者と繋いでの仕様策定を遂行している。これらについて現状と取り組みについて紹介する
講師:下農 淳司(慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任講師/W3C慶應)
  【略歴】
  • 2010年京都大学理学研究科博士課程修了(博士・理学)。
  • 2018年10月まで東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構特任研究員。
  • 2018年11月より慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任講師、W3C/Keio Team Staffとして国際化WG、日本語組版タスクフォース、Immersive Web WG、Timed-Text WGにて活動。

[16:00-16:20]
EPUBアクセシビリティJISにおける日本独自附属書とW3Cでの提案予定

概要:日本のEPUB出版物をアクセシブルにするためには、日本固有の事情についての配慮が必要となる。総ルビ表示・パラルビ表示・ルビなし表示の切り替え、縦組み・横組み切り替え、自動分かち書き、読み上げへの対処、使用する文字の範囲の制限などが含まれる。日本固有の事情について、EPUBアクセシビリティJIS原案の日本独自附属書と、W3Cでの提案予定の追加仕様について説明する。
講師:工藤 智行(有限会社サイパック取締役社長)
【略歴】
  • 1991年 日本大学理工学研究科物理学専攻 博士前期過程中退、大学、大学院在籍中より翻訳支援システム、日本語ワープロ、マルチウィンドウシステム等のソフトウェア開発を行なう
  • 1991年 株式会社Pacifitech入社、Windows日本語ワープロBeatWord開発 1994年 ローカリゼーション部部長就任、開発言語・OS等のシステム関連ソフトウェアを中心にソフトウェアやマニュアルの日本語化プロジェクト多数、RTF/SGMLを対象とするトランスレーションメモリシステムPLF開発
  • 1997年 株式会社PacifitechのBowne Global Solutions買収に伴い、株式会社Bowne Global Solutions Japanに社名変更、テクノロジーグループマネージャ就任
  •  1999年 有限会社サイパック創業 文書処理ソフトウェア開発、アクセシビリティ、全文検索エンジン、ローカリゼーションを専門とする。
日本語ワープロ BeatWord、LISP処理系 WOOL、プリプロセッサ Yapp、XML DOM/XPath/XSLライブラリ、文字コード変換ライブラリ iceman、全文検索エンジン FINDSPOT、障害者向けDAISY/EPUBの再生アプリ ボイスオブデイジー(iOS/Android)、DAISY教科書再生アプリ しゃべる教科書(iOS)、CMS Cirrus Clouds等ソフトウェア開発多数。 著書に「CユーザーのためのC++入門」「クラスライブラリを作って知るWindows C++プログラミング入門」「システム管理現場の鉄則」「UNIXプログラミングの道具箱」等がある。Software Design誌を中心に雑誌掲載多数。

[16:20 - 16:25]
閉会挨拶